- 【FIKA】森の夏涼みイベントレポート 2024年9月5日

2024年9月3日(水)~9月5日(金)、大手町タワーで「森の夏涼み」を開催しました。
イベントでは、夏にぴったりの軽食や冷たいスイーツ、夏野菜の販売が行われました。見た目にも涼しい「水まる餅」や季節のゼリー、ジェラートや農家から直送された新鮮な夏野菜や、夏野菜カレーを提供するキッチンカーも登場し、多彩な味覚を楽しむことができました。
さらに、水に浮かぶ季節の花をすくい取って持ち帰ることができる「花すくい」も実施され、来場者は自然の中で涼を感じながら、夏のひとときを満喫しました。
素材にこだわったフレッシュなジェラート!地元の旬の果物を使用したジェラートは、果実本来の甘みと爽やかな酸味が口いっぱいに広がり、まさに夏にぴったりの一品でした。
農家さんより産地直送の夏野菜で新鮮な夏野菜を楽しんでいただきました。
水に浮かぶ花々が風に揺れる様子は見ているだけで涼しさを感じさせ、都会の中でふと時間が止まったような静けさを味わえます。すくった花はそのまま飾ることができるため、自宅でもイベントの余韻を楽しむことができる点も魅力的でした。
「森の夏涼み」は、大手町という都心で自然と触れ合いながら涼を感じられるイベントでした。日常の忙しさを忘れ、心と体をリフレッシュしたい方に大変喜ばれました。
今後もFIKAでは、森の中でゆったりと過ごせるひとときをお届けしていきます!ぜひ次回もお楽しみに!
- 【FIKA】森の演奏会イベントレポート 2024年7月25日

2024年7月24日(水)と25日(木)、大手町タワーで「森の演奏会」を開催しました。
ハープとヴァイオリンが奏でる優しい音色に包まれながら、緑あふれる「大手町の森」でのひとときを楽しむ特別なひとときとなりました。
心地よいメロディーが、日常の忙しさをそっと忘れさせ、ふと肩の力を抜ける時間を届けてくれます。
演奏後のハープ体験では、音楽に触れながら、北欧文化の「FIKA」にちなんだ穏やかで温かい空間を体感できました。
演奏後のハープ体験ではお子さんや大人の方まで楽しんでいただきました。初めて体験される方も多く、「貴重な体験ができてよかったです」と喜んでいただけました。
<演奏者>
森の雰囲気にぴったりの選曲と演奏で、会場を心地よい音楽で満たしてくれました。
7月24日(水)
・島谷美賀子(ヴァイオリン)
英国で学び、国際コンクール受賞歴多数の本格派ヴァイオリニスト。
・原田侑奈(ハープ)
ベルギー生まれで国内外で活躍する経験豊かな実力派ハーピスト。
・神山里梨(ヴァイオリン)
ソロ・アンサンブル・オケ共演等で幅広く活躍する今注目の演奏家。
7月25日(木)
・宮本あゆみ(ハープ)
演奏活動に加え作曲も手掛ける等、多彩な魅力を放つアーティスト。
・矢部咲紀子(ヴァイオリン)
国内外のコンクールで輝かしい成績を収める気鋭のアーティスト。
・甚目和夏(ヴァイオリン)
高嶋ちさ子が手掛ける12人のヴァイオリニストの一員として活躍。
大手町の森が音楽で満たされた特別な2日間。「また聴きたい!」との声をたくさんいたクラシック音楽に詳しい方も、初めて触れる方も、自然豊かな空間で聴く生演奏の魅力に感動したという声がたくさん寄せられています。
演奏者の繊細で力強い表現に心を打たれた方も多く、「こんな素敵なイベントがまたあればぜひ参加したい」といった声が多く聞かれました。
北欧の「FIKA」をテーマにしたゆったりとした雰囲気の中で、音楽と自然を満喫できるこの演奏会。誰もが心をリセットできるような素敵なひとときになったようです。
今後もFIKAでは、心豊かになる演奏会をお届けしていきます!ぜひ次回もお楽しみに!
- 【FIKA】森のおやつイベントレポート 2024年6月7日

2024年6月5日(水)〜6月7日(金)、大手町の森で「森のおやつ時間」を開催しました。
6月の梅雨の時期に、大手町の森から彩り豊かなお菓子とドリンクを販売し
カラフルな色合いの食べ物や飲み物で元気を与えられるようなイベントを実施しました。
カラフルなお菓子が大手町の森を彩りました。
お菓子は焼き菓子のチョコレートやレモンケーキ、アイシングクッキーやキャンディなど
おやつの時間に森で食べれるような個包装のお菓子を準備しました。
お菓子をオフィスに持っていったり、帰宅の際に自宅へのお土産など
みなさま様々な用途で購入していただきおやつ時間を楽しんでいただきました。
梅雨の時期ということで傘を大手町の森に飾り、森をカラフルに彩りました。
大手町の森がカラフルに彩られ多くのみなさまに元気を与えられるような
イベントになりました。
今後もFIKAでは、森の中でゆったりと過ごせるひとときをお届けしていきます。
是非次回もお楽しみに!
- 【FIKA】森の香りイベントレポート 2024年4月19日

2024年4月15日(月)〜4月19日(金)に大手町タワーで「森の香り」を開催しました。
大手町の森のふるさと君津から。香り高い木々や葉の自然の香りをお届けしました。
都会では嗅げない自然の香りで忙しい日々に癒しの時間を与えるイベントで
大手町の森を感じていただきました。
森の香りを瓶に詰めてカットすることにより自然本来の匂いを感じてもらいました。
また本来の樹木や枝を置き枝葉だけではなく樹木や枝など直接匂いを嗅いでいただく体験を提供しました。
木々に関しては以下の様々な木々の香りをご用意しました。
・クスノキ
シャープで刺激的、かつさわやかな香りです。森を最も感じやすい王道の香りです。
・ヒノキ
清々しくリラックス効果が高いことでも有名。目を閉じれば檜風呂!
・クロモジ
甘さが特徴で高級感がある香り。古くからも高級枝楊枝や精油でも使われてきた伝統の香り。
・サンショウ
食べ物としては「ぴりりと辛い」ことが有名ですが、香りは柑橘系です。
・ヤブニッケイ
「和のシナモン」と言われ、ニッキやシナモンに近い香りがします。
・ナツミカン
花の香りが「香り100 選」にも選ばれているナツミカンの甘い香りをお楽しみに。
・レモン
枝と葉から香る、甘いシトラスの香りでレモンを味わってください!
・ゲッケイジュ
カレーのスパイスとしてもおなじみの清涼感のある香りを改めてお楽しみに!
また用意した樹木と同じアロマオイルを準備し精製したオイルの匂いと樹木の匂いの違いを感じてもらい、森への興味や森が好きになるきっかけを提供しました。
大手町タワーB1Fで開催した本イベント。
1週間という期間で多くの皆様に大手町の森や君津の森の木々に興味を感じていただき、大手町の森を知ってもらい、興味を持っていただくきっかけを作れたイベントになったかと思います。
来場者の方からももっと大手町の森を知りたいなどのお声をたくさんいただきました。
今後もFIKAでは大手町の森を知れるイベントをお届けしていきます。
是非次回もお楽しみに。
- 【FIKA】森の茶屋イベントレポート 2024年3月15日

2024年3月13日(水)~3月15日(金)、大手町タワーで「森の茶屋」を開催しました。
日本各地の老舗茶舗が集結し、地元に根ざした伝統的なお茶や、創意工夫を凝らした新しいお茶の楽しみ方を提供しました。
煎茶や抹茶ラテなどの飲み物とともに、お茶を使用したお菓子も味わえるのが魅力です。都会の喧騒を忘れ、森の自然と日本文化に浸れる特別な時間を過ごしていただきました。
自然の森の中に和傘と座布団の赤が映え、自然と日本文化が楽しめる空間となりました。
全国各地より集まった、森と一緒に楽しむ日本茶や抹茶など、それぞれの味わいを楽しんでいただきました。
大手町の森がお茶の香りと味わいで満たされた特別な3日間。
「おいしいお茶とたくさん出会えて嬉しかった」とのお声をたくさんいただきました。
今後もFIKAでは、森の中でゆったりと過ごせるひとときをお届けしていきます!ぜひ次回もお楽しみに!
- 【FIKA】森の演奏会イベントレポート 2024年2月23日

1月22日(月)と23日(火)、大手町タワーで「森の演奏会」を開催しました。
森をイメージした装飾ピアノとともに、通勤途中やお昼休み、退社後に立ち寄った方々へ、心地よい音楽のひとときをお届け。ピアノの美しい音色が大手町タワーに響き渡り、訪れた皆さんを魅了しました。
森のそばで奏でられる音楽は、忙しい日常にほっと一息つける癒しの時間。多くの方々から「癒された」との声をいただき、大変ご好評をいただきました。
<演奏者>
演奏は4名の個性豊かなピアニストが日替わりで担当。森の雰囲気にぴったりの選曲と演奏で、会場を心地よい音楽で満たしてくれました。
1月22日(月)
増井咲
東京音楽大学卒業。作編曲家としても活躍し、自身が編曲した『フルートのジブリ』のCDと楽譜が好評発売中。
持山翔子
国立音楽大学出身。アーティストやCM、ゲーム音楽を手がけるほか、ピアニストとして幅広く活動中。
1月23日(火)
和田華音
東京藝術大学大学院修了。数々のコンクールで受賞経験があり、国内外で活躍するピアニスト。
鈴木瑶子
国立音楽大学卒業後、バークリー音楽大学を首席で修了。国内外のライブやジャズシーンで高く評価される演奏家。
それぞれの演奏が、森をイメージした空間と絶妙にマッチし、訪れた方々の心に深く響きました。
大手町の森が音楽で満たされた特別な2日間。「また聴きたい!」との声をたくさんいただき、私たちもとても嬉しい気持ちでいっぱいです。
今後もFIKAでは、心豊かになる演奏会をお届けしていきます!ぜひ次回もお楽しみに!
- 10th Anniversary Event ~日本一の都市の森を目指して~ 大宮エリーさんアートイベントレポート 2024年1月31日

2023年8月、大手町タワーは開業10周年を迎えました。それにあわせ、大手町の森では10周年記念イベント「10th Anniversary Event ~日本一の都市の森を目指して~」を開催。8月2日から10日までの9日間、多くの出演者・関係者・出展者の皆さんとともに、森のにぎわいを作り上げました。
今回は、イベント開催中に行われたアートイベントについてレポート。大手町の森とアートのコラボレーションが実現した、様々な催しをご紹介します。
大手町の森の絵本「たぬきがおしえてくれたこと」
作家・画家・映画監督・演出家と多彩に活動されている大宮エリーさんとコラボレーションし、大手町の森を題材とした「たぬきがおしえてくれたこと」という絵本を作成。イベント期間中、来場者へ配布しました。
絵本の主人公であるたぬきは、大手町の森で実際に確認された生き物の一種です。ストーリ-は、そのたぬきをはじめとした森に暮らす動物、植物たち、そして森にやってきた人間がともに楽しく暮らすために手を取り合っていくというもの。ほかにも大手町の森をモチーフとした「暮らしと森の共存」「自然の大切さ」などが描かれ、大手町の森の成り立ちも楽しく知れる1冊となりました。この本をきっかけに、多くの方に大手町の森の歴史や森が存在する意義について知ってもらえたらと考えています。
大手町の森に現れた絵本の仲間たち&ワークショップ
8月2日~31日までの期間、大手町の森には絵本のキャラクターたちが登場。絵本の世界を現実の森のなかで再現しました。道ゆく人が足を止めて写真を撮る光景も多くみられ、森に賑わいを生み出していました。
また、8月6日には大宮エリーさんのアートワークショップ「We Love Forest」を開催。実際に、子どもたちと大手町の森を歩きながら「森の動物を描いてみよう」をテーマに、みんなで絵を描きました。
実際に森で見た絵本の動物を描く子もいれば、こんな動物があったらいいなという想像を膨らませて描く子もおり、それぞれ個性あふれるアート作品が完成しました。参加された方からは「芸術には答えがないよと言うメッセージがよかった」という感想もいただき、静かな自然とアートの両面に触れられる貴重な機会となりました。
このほかにも「10th Anniversary Event ~日本一の都市の森を目指して~」では期間中に様々なイベントを開催。その模様は下記のリンクより、ご確認ください。
https://the-otemachi-tower.com/archives/5214
https://the-otemachi-tower.com/archives/5264
https://the-otemachi-tower.com/archives/5247
- 10th Anniversary Event ~日本一の都市の森を目指して~ 大手町の森の市イベントレポート 2024年1月29日

2023年8月、大手町タワーは開業10周年を迎えました。それにあわせ、大手町の森では10周年イベント、「10th Anniversary Event ~日本一の都市の森を目指して~」を8月2日から10日まで開催。多くの出展者とともに、まちのにぎわいを作り上げました。今回はそのなかで連日賑わいをみせた「大手町の森の市」をご紹介します。
大手町の森の市
森の市は10周年イベント期間中に開かれていた、飲食と物販が集うエシカルマーケットです。エシカルディレクター坂口真生氏の監修のもと、環境や身体にやさしいグッズ、フード、アート作品などのショップが集まり、行き交う人たちの注目を集めました。
会場は大きく分けて二つのスペースで開催されました。
そのうちのひとつ、地下二階にあるOOTEMORIの入口スペースではエシカルマーケットにふさわしい個性的なアイテムが集合しました。
廃棄される果物などを再利用して作られたビーガンレザーのスニーカー、ゴミとして捨てられる予定だった紙とペットボトルで作られたフラワーベースなど。普段の生活に取り入れやすいものが多く並べられていました。
フードロス対策として生まれたベジタブルパウダーを使ったお菓子、産地直送の桃などのフードショップも登場。こだわりの素材が活かされた食品たちの魅力を感じ、通りすがりの方がお土産に買っていく姿も見られました。
夕方になると大手町の森の通路に屋台の灯りがともり、森の市の夜の部が始まります。あたたかな光に照らされて人々が夏を楽しむ光景はまさに、懐かしい夏の縁日の景色でした。
野菜直売や、アップサイクルビール、ナチュラルワインといったアルコールまで。飲食が楽しめるのはもちろんのこと、森の葉を使ったアートワークショップやうちわ作り体験、射的などのアクティビティも用意されていました。
オフィスが立ち並ぶ大手町に、マーケットや縁日がやってきた「大手町の森の市」。そこで働く人だけでなく、行き交う人々も森の空気を身近に感じながら、自然の大切さを考えるきっかけとなるイベントになりました。
このほかにも「10th Anniversary Event ~日本一の都市の森を目指して~」では期間中に様々なイベントを開催。その模様は下記のリンクより、ご確認ください。
https://the-otemachi-tower.com/archives/4971
https://the-otemachi-tower.com/archives/5247
https://the-otemachi-tower.com/archives/5264
- 10th Anniversary Event ~日本一の都市の森を目指して~ エシカルトークセッション イベントレポート 2024年1月24日

2023年8月、大手町タワーは開業10周年を迎えました。それにあわせ、大手町の森では10周年記念イベント、「10th Anniversary Event ~日本一の都市の森を目指して~」を8月2日から10日まで開催。多くの出展者とともに、まちのにぎわいを作り上げました。
今回は、イベント期間中に開催された「エシカルトークセッション」をレポート。登壇者だけでなく、参加者とともに日常のエシカルアクションについて考えました。
【エシカルトークセッション】
今回のトークセッションは、大手町の森が見える特設ブースで行われました。エシカルディレクターの坂口真生氏がファシリテーターを務め、モデルやサスティナブルプロジェクト、ブランドPRなど幅広く活動されているエシカルコーディネーターのエバンズ亜莉沙さんをゲストでお迎えし、エシカルな生活について考えていきます。
坂口氏(以下敬称略)
「本日は、大手町の森10周年イベントとして、いま見ているこの森のような自然を守るためにできる日常でのアクションについてみなさんと一緒に考えていけるといいなと思っています。そこでまず大手町の森について話していきたいのですが、エバンズさんは大手町に森があるっていうことを知っていましたか?」
エバンズ氏(以下敬称略)
「実は知らなくて、このトークイベントの前に少し散歩をしながら森の成り立ちなど詳しいお話を聞きました。レッドリストに指定されているタカやハヤブサも来ると聞いて驚きましたね。」
坂口:「東京駅から続く地下通路を抜けた先に豊かな自然が広がっているという景色は、通るだけでも印象に残りますよね。」
エバンズ:「都市と森ってかけ離れている印象がありますからね。ですが、学生時代にオレゴン州で気候変動について学んでいたとき、重要なのは都市で送る日々の生活の裏にどんな影響があるかを知ることなのだと気づかされました。それをきっかけに、いまではエシカルな生活や環境にやさしい暮らしの選択について発信をしています。
「他にも、自然と都市が調和したスマートシティの町設計などにも関わっています。そうした町レベルの話では、公共交通機関といったモビリティの話も重要になってきますね。サステナビリティなまちづくりに力を入れているポートランドでは、2015年にTilikum Crossing(ティリカム・クロッシング)という橋が開通しました。この橋は自家用車が通れませんが、歩行者や自転車、路面電車などは通行できます。こうして街としてもCO2の削減に力を入れているわけです。国民性としても自然と共存しているという意識が高い人が多く、地元の食材を使っているカフェやレストランも多いですね。」
坂口:「地元を大切にする“Be Local”という動きは世界的にも強まっているなと感じています。海外生活の経験があるエバンズさんからすると日本の都会にある自然の印象ってどんなものですか?」
エバンズ:「都会のなかでも大事にされている公園や庭園は多いなという印象です。そこに対して癒しを求めていく人が多いですよね。」
坂口:「大手町の森もそういった場所のひとつとして、多くの人に知ってもらいたいですよね。いまは10周年イベントを開催中ということで、大手町の森では飲食店が屋台のように立ち並んで縁日のような雰囲気になっています。」
エバンズ:「先ほど歩いていた時に、遠くから街行く人が大手町の森に引き込まれているのが見えてとても面白かったです。地下2階スペースにも色んなお店がぎゅっと集まっているので、見ていて楽しかったです。実際に販売されていたものを手元に用意してもらったのですが、このカラフルな花瓶もペットボトルと段ボールを組み合わせて作られたアップサイクル品だそうです。環境保護につながるというのはもちろん、アート作品の様で感動しました。」
坂口:「森を中心にいろんなお店が並んで沢山の人が集まっている光景は、どこか懐かしい日本の景色ですよね。ここで少しゲストをお呼びして、大手町の森についてもっと詳しく聞いてみようと思います。それではさっそく自己紹介をお願いします。」
高橋氏(以下敬称略)
「ご紹介ありがとうございます。この大手町の森の運営管理をしている、東京建物株式会社の高橋といいます。」
坂口:「ありがとうございます。早速ですがこの森ができて10周年ということで、森の変化で印象的だったことはありますか?」
高橋:「実は、この森が作られた当初は正直森とは言えないんじゃないかと思うくらいに緑が少なかったんです(笑)。それが今ではパッと見ても森だと感じられるくらいに緑の量が増えました。量だけでなく植物の種類も、当初植えた117種から一時301種まで増えました。土のなかにあった種や風で運ばれた種が芽吹いたり、この大手町の森の中で自然競争が起きたりと、長い時間を経て今では208種類に落ち着いています。普通であれば肥料などを与えて雑草や他の草木が生えないようにしながら成長を促しますが、ここは自然に委ねる方針で育てています。」
エバンズ:「目指す森の形みたいなものはありますか?」
高橋:「いま大手町の森のなかはコンクリート部分と緑地がくっきりと分かれていて、緑地に人が入れないようになっています。ですが、より森を感じながらゆっくり過ごせる場にしたいと考えているので今回のような森を身近に感じられるイベントの開催や、森の中で時間を過ごせるスペースを増やしていきたいと考えています。原生林に近づけるというよりも、人に近い存在になってほしいなと思っていますね。」
坂口:「ありがとうございます。ここからは観客の方からも質問を受け付けたいと思います。ご質問のある方はぜひ、どうぞ。」
観客:_大手町の森は別の土地で植樹して環境づくりをしてから、森をまるごと大手町に持ってきたと今日初めて知りました。このようなプレフォレストという取り組みは一般的なのでしょうか?
高橋:「実はチャレンジングな取り組みです。このビルもそうですが、都内にあるほとんどのビルの地下には地下鉄や店舗が並んでいて、土の層が続いているわけではありません。そこに緑地を作ることを屋上緑化と言いますが、この広さで屋上緑化をした前例が当時ありませんでした。そこで、実際にプレフォレストを作ることで設計の確認作業を行いました。本当に植物が育ってくれるのかを実験するような意図で始めたので、うまくいくかは分からないなか始めました。」
観客:_チャレンジングな方法を取るというのは、会社の判断として難しいと感じたのですがどのように進めたのでしょうか?
高橋:「もちろん、緑地を配置しただけの遊歩道を作るプランもありました。しかし、せっかくの広さを活かしたいということで森を作ったという経緯ですね。プレフォレストはそれを成功させるための実験的取り組みでした。」
エバンズ:「失敗するリスクがありながらもここに作ろうと思った理由はあるのでしょうか。」
高橋:「環境に配慮したビルを作るという前提はありましたが、ここまで大きな森を作る必要はありませんでした。ですが当時の担当者が、日本トップクラスのオフィス街である大手町だからこそチャレンジをしたいという強い想いで推し進めました。理由はただそれだけですね。」
坂口:「そろそろイベントの終了のお時間なのですが、いろいろと深い話が聞けましたね。大手町の森は、森と人が一体化する未来に向けて誰よりも先に行く存在になれる気がしました。」
エバンズ:「これからの都市の形ですよね。身近に自然があるとストレスレベルが下がるし、そこから心の健康に、さらには環境のことへの関心にもつながると思っています。実際に森の周辺では体感気温が下がっているなどの効果も含めて、東京だけでなくいろんな都市部に広まってほしいですね。」
高橋:「ありがとうございます。まだまだ大手町の森を知らない方は多いと感じているので、ぜひいろんな方に知ってほしいし、皆さんにもどんどん広めていただきたいです。」
坂口:「これからも森の変化を見届けていきたいなと思いました。本日はありがとうございました!」
大手町の森の成り立ちや背景まで知れたトークセッション。さらなる森の可能性について見つめなおす機会となりました。このほかにも「10th Anniversary Event ~日本一の都市の森を目指して~」では期間中に様々なイベントを開催。その模様は下記のリンクより、ご確認ください。
https://the-otemachi-tower.com/archives/4971